こちらの古書はフランスの風刺画家
グランヴィルの「もう一つの世界」になります。

ドイツ版の初版

J.J.Grandvilleによる部分的に彩色された図版32点記載

フランス語の初版はフルニエ出版で1844年になります。

またフランス語版は手彩色図版 36点に対して
ドイツ語版は32点になります。

こちらの本は当時、増刷が無かったので、市場になかなか出回らず、グランヴィルの本の中で最も入手困難なレア物です。

もう二度と出てこないかもしれません。
是非、あなたのコレクションにしてください。

「グランヴィルが拘ったとされる「画家の優位性」が最もよく表れた作品。グランヴィルの絵に文を添えたのはタクシル・ドゥロール。画家の象徴である鉛筆が、作家の象徴である鴛ペンに自らの未知の世界への独り立ちを説得するという冒頭に、グランヴィルの意図が表れている。副題として添えられた「変容、幻想、化身、上昇、移動、探検、遍歴、周遊、滞在、宇宙創成論、幻影、夢想、悪ふざけ、冗談、気まぐれ、変身、動物変身、鉱物変身、輪廻転生、死後神格化、その他」という内容解説がすべてを物語っている。ビュフ博士、クラック、アッブルのトリオが「もう一つの世界」への冒険を試みるが、そこでは、動物や植物だけでなく、楽器や道具、惑星などのありとあらゆるものに命が与えられ、変身が繰り返される。例えば、空から焼き鳥が降り、木々にはデザートが実り、泉からシャンパンが噴出する世界や惑星は魂を持っており、その魂が時々他の惑星に移住する宇宙世界など、意想外の世界が広がっている。これはフーリエ主義の説く世界観を視覚化したものであるという。こうしたグランヴィル独自の詩的、幻想的世界は20世紀に入ってシュールレアリスムの先駆的作品として評価されることとなる。」（鹿島茂『グランヴィル―19世紀フランス幻想版画』（求龍堂）より引用）



【状態】

56ページ、182ページのみ外れかけています。

綴じ擦れやぶれ、背イタミ、継ぎ目割れ、1枚表紙ゆるみ、ページ少ヤケ、シミがあります。

ダメージ多数ではありますが、彩色図版の部分はダメージが少なく、きれいな状態です。


【サイズ】：約25.5×19.5cm

150年以上前の古書になりますので、入札の際は状態を納得された上でご入札くださいませ。
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No.204.001.006


（2023年 5月 19日 21時 42分 追加）
写真追加しました。

追加した赤い写真の一枚は誤って掲載してしまいました。

別の商品の写真になりますので購入されても付属しません。